生理痛を緩和したいけれど、どんな運動がいいのかわからない方へ。生理周期ごとの体の変化に合わせた運動方法を紹介します。無理せずできるエクササイズで、生理痛をやわらげましょう。
なぜ運動が生理痛を和らげるのか
生理痛は、子宮の収縮を促す「プロスタグランジン」という物質が過剰に分泌されることで起こります。
このとき血流が悪くなっていると痛みが強く出やすくなりますが、運動をすると全身の血流が良くなり、痛みを引き起こす物質を体外へ排出しやすくなります。
また、軽い運動を行うことで「エンドルフィン」という幸福ホルモンが分泌され、痛みの感じ方をやわらげる効果もあります。つまり、無理のない範囲で体を動かすことは、生理痛の改善にとても効果的なのです。
生理中に運動しても大丈夫?

結論から言うと、軽い運動なら大丈夫です。
むしろ、体を少し動かすことで血流が良くなり、腰やお腹の重だるさを軽減してくれることがあります。おすすめは「ウォーキング」「ピラティス」「ストレッチ」などの軽い動き。
ただし、体調が悪いときは無理をせず、安静に過ごすことを優先してください。
注意したい運動のポイント
生理中はホルモンバランスの影響で疲れやすく、免疫も低下しやすい時期です。
そのため激しい運動や長時間の筋トレは避けましょう。
また、体を冷やすと生理痛が悪化しやすいため、腹巻きや温かい服装で体温を保つようにしましょう。
生理周期別におすすめの運動
生理周期は大きく分けて「生理中」「生理後〜排卵期」「排卵後〜次の生理前」の3つに分かれます。
それぞれの時期に合った運動を取り入れることで、体調を整えやすくなります。
生理中(経血期間)のおすすめ運動
生理中は体が重く、だるさを感じやすい時期です。
無理はせず、軽いストレッチやピラティスを取り入れるのがおすすめです。
特に「骨盤まわりのストレッチやピラティス」は、血流を促進し、生理痛を和らげます。
夜寝る前に3〜5分行うだけでも効果が期待できます。
生理後〜排卵期のおすすめ運動
この時期はホルモンバランスが整い、体調も安定している時期です。
エネルギーも出やすく、筋トレや有酸素運動に最適。
スクワットやランジなどの下半身トレーニングを取り入れると、基礎代謝が上がり、次の生理痛を軽くする効果も期待できます。
また、ウォーキングや軽いジョギングを週に2〜3回行うのもおすすめです。
排卵後〜次の生理前のおすすめ運動
排卵後は、体がむくみやすく、気分の浮き沈みが出やすい時期です。
この時期は、リラックスできる運動を中心に行いましょう。
おすすめは「呼吸を意識したピラティス」や「軽いストレッチ」。
交感神経を落ち着かせることで、PMS(月経前症候群)のイライラやだるさを軽減できます。
生理痛を悪化させないための工夫
無理のない動きで血流を促す

「動かないほうがいい」と思いがちですが、軽く動くことで血流が改善し、痛みを和らげることも可能です。
デスクワーク中も、1時間に1回は立ち上がって軽くストレッチするだけでも効果が期待できます。
体を冷やさない工夫

冷えは生理痛の大敵です。
冷たい飲み物を避け、白湯や温かいスープを摂るようにしましょう。
また、お腹や腰を冷やさないよう、腹巻きやカイロを活用するのもおすすめです。
栄養と休息もセットで考える

運動だけでなく、食事と休息も大切です。
鉄分・葉酸・ビタミンB群などを意識して摂取することで、血の巡りやホルモンバランスが整いやすくなります。
特に葉酸は、女性ホルモンの働きをサポートし、生理痛を和らげる助けになります。
まとめ
生理痛を緩和するためには、「我慢する」よりも「体のリズムに合わせて動く」ことが大切です。
生理中は無理をせず軽めのストレッチ、生理後はしっかり体を動かす、排卵後はリラックスを意識する──このサイクルを意識するだけで、体がぐっと楽になります。
生理痛を良くする運動は、頑張りすぎず「心地いい」と感じる程度がポイントです。
ご自身の体と向き合いながら、少しずつ生活に取り入れてみてくださいね。

