胸式呼吸と腹式呼吸の違いとは?
私たちは一日におよそ2万回以上の呼吸をしています。普段は意識することが少ないですが、その呼吸には大きく分けて「胸式呼吸」と「腹式呼吸」の2つの方法があります。
胸式呼吸は胸を中心に行う呼吸で、胸郭や肩が大きく広がります。一方、腹式呼吸はお腹を使い、横隔膜をしっかり動かして呼吸する方法です。

この2つの違いは、単なる呼吸の仕方だけでなく、姿勢や体幹の安定、さらには気持ちの落ち着き方にも関わっています。
どちらの呼吸もそれぞれに良い特徴があり、生活の中で使い分けることで、体も心もより快適に保つことができます。
胸式呼吸の特徴

胸式呼吸は息を吸うときに胸が広がるのが特徴です。胸まわりの可動域を大きく使うことで、上半身がスッキリしやすく、活動的な場面に適しています。
例えば運動をするときや、集中力を高めたいときに胸式呼吸を取り入れると、よりエネルギッシュに体を動かすことができます。
腹式呼吸の特徴

腹式呼吸はお腹が膨らんだり凹んだりするのを感じながら行う呼吸法です。横隔膜をしっかりと動かすことで、体の内側が整いやすくなり、深い呼吸ができます。
日常生活の中でリラックスしたいときや、気持ちを落ち着けたいときに取り入れると、心身のバランスがとても整いやすくなります。
目的に合わせた呼吸の使い分け
胸式呼吸と腹式呼吸には、それぞれの良さがあります。活動的になりたいときには胸式呼吸を、落ち着いて体を安定させたいときには腹式呼吸を取り入れると効果的です。
両方をバランスよく活用することで、日常生活の質をぐっと高めることができます。
ピラティスで学ぶ正しい呼吸法
ピラティスでは呼吸をとても大切にしています。呼吸は動作の質を高め、体幹を安定させるための基本だからです。
ピラティスで呼吸が大切な理由
ピラティスでは、胸を横に広げるような胸式呼吸をベースに使います。お腹を引き締めたまま胸郭を広げることで、体幹をしっかり安定させながら動作を行えます。
これにより筋肉のバランスが整い、体のラインや姿勢の改善にもつながります。
ピラティス式の胸式呼吸の方法
息を吸うときは肋骨を左右に大きく広げ、吐くときは肋骨を内側に閉じるように意識します。この呼吸を続けることで、インナーマッスルが活性化し、動作がよりスムーズになります。
エクササイズ中にこの呼吸を取り入れると、身体の軸を意識しながら安全に効率よくトレーニングができます。
姿勢改善とリラックスを両立
ピラティスでは胸式呼吸を活用しますが、日常生活では腹式呼吸も取り入れるのがおすすめです。
「活動的に体を使うときは胸式呼吸、落ち着きたいときは腹式呼吸」と使い分けることで、姿勢改善とリラックスをバランスよく得ることができます。
自宅でできる呼吸エクササイズ
ここでは、自宅で簡単にできる呼吸法をご紹介します。
- 仰向けで腹式呼吸
仰向けになり、片手をお腹に置きます。息を吸ったときにお腹がふくらみ、吐いたときにへこむ感覚を意識しましょう。 - 椅子に座って胸式呼吸
背筋を伸ばして椅子に座り、肋骨が左右に広がるように息を吸います。吐くときは肋骨を自然に閉じるように意識しましょう。
これらを日常に取り入れるだけでも、姿勢や気持ちの変化を感じられるようになります。
まとめ
胸式呼吸と腹式呼吸にはそれぞれの良さがあり、どちらも日常生活に役立ちます。
- 胸式呼吸 → 活動的に体を動かしたいときや集中したいときにおすすめ
- 腹式呼吸 → 落ち着きたいときや体幹を整えたいときに効果的
- ピラティス → 胸式呼吸を応用して体幹を安定させ、姿勢改善に役立つ
普段の呼吸を少し意識するだけで、姿勢や体調は大きく変わります。胸式呼吸と腹式呼吸をバランスよく取り入れて、毎日を快適に過ごしてみましょう。