側弯(そくわん)とは
簡単にいうと、『背骨が左右にカーブしてしまう状態』のことを指します。
背骨の正常なカーブと側弯の違い
人間の背骨(脊柱)は、横から見ると「S字カーブ」を描き、重力を分散させることで衝撃を和らげています。
- 頸椎(首):前に反る「前弯」
- 胸椎(背中):後ろに反る「後弯」
- 腰椎(腰):再び前に反る「前弯」

これらがバランスよく配列されていることで、姿勢や動作がスムーズになります。
しかし正面から見た場合、本来であれば背骨は「まっすぐ」であるべきところ、左右に曲がってしまっている状態を「側弯(そくわん)」と呼びます。

側弯の特徴
・見た目の姿勢の崩れだけでなく、筋肉のアンバランスや内臓への影響を及ぼす場合がある
・背骨が「C字型」または「S字型」に曲がる
・背骨の回旋(ねじれ)を伴うことが多い
・肩や骨盤の高さが左右非対称になる
・成長期の子どもから大人まで幅広く見られる症状で、女性に多い傾向。
主な原因
側弯症には大きく分けて2つのタイプがあります。
特発性側弯症(原因不明)
最も多いタイプで、特に思春期の女子に多く見られます。明確な原因は不明ですが、遺伝や成長スピード、姿勢習慣などが関与していると考えられています。
機能的・構造的側弯症
筋肉のバランス不良:運動不足や偏った体の使い方によって、左右の筋力差が大きくなる。
生活習慣:長時間のデスクワークやスマホ姿勢。
先天的要因:生まれつきの骨や神経の異常。
その他:外傷や病気が原因となる場合もあります。
側弯になるとどうなるか?
① 見た目・姿勢への影響
- 肩や骨盤の高さが左右で違う
→ 肩のラインが傾いたり、片方の腰骨が出っ張って見える。 - 背中の左右差
→ 肩甲骨の片側が出っ張る、ウエストのくびれが非対称になる。 - 猫背や反り腰の悪化
→ 側弯と合わせて他の姿勢不良を引き起こす。
「姿勢が悪い」だけでなく、体型や見た目にも大きな影響が出ます。
② 痛み・不調
- 腰痛・背部痛
筋肉のアンバランスで片側に負担が集中。 - 肩こり・頭痛
首から肩にかけての筋緊張が強まる。 - 疲れやすさ
正しい姿勢で立ち続けられず、体力消耗が早い。
「なぜか片側だけ痛む」「同じ姿勢が続かない」などの悩みに繋がる。
③ 内臓・呼吸への影響(重度の場合)
- 肺が圧迫されて呼吸が浅くなる
- 消化機能の低下
- 心臓への負担増加
これは特に重度の側弯症(コブ角40度以上)で起こるため、成長期の進行は注意が必要。
セルフチェック方法
側弯症は初期では自覚症状が少ないため、セルフチェックで早めに気づくことが大切です。ご自宅で簡単にできる方法を紹介します。

1. 鏡を使ったチェック
- 正面から鏡に立ち、肩の高さが左右で違わないかを見る
- 腰のくびれの位置に差がないか確認
- 片方の肩甲骨が出っ張っていないかチェック
2. 前屈テスト(アダムステスト)
- 足をそろえて立ち、両手を前に垂らしてゆっくり前屈する
- 背中の左右で盛り上がりに差がある場合は側弯症の可能性
3. 写真チェック
- 正面と背面をスマホで撮影し、背骨が真っ直ぐか確認
- ウエストラインが左右非対称なら注意が必要
注意点
セルフチェックで「肩や腰の高さが明らかに違う」「背骨が曲がって見える」などの異常を感じた場合は、早めに整形外科での診断を受けましょう。特に成長期の子どもは進行が早いため、定期的なチェックが推奨されます。
側弯の改善方法
トレーニング
体幹トレーニング:プランク、デッドバグなど
肩甲骨の可動性アップ:キャット&カウ
骨盤の安定性向上:ヒップリフト、サイドプランク
ピラティス
ピラティスはインナーマッスルを鍛え、背骨の配列を整える効果が期待できます。
特に側弯症の改善には、呼吸法を取り入れながら行うエクササイズが有効です。
ストレッチ
胸椎回旋系のストレッチ
広背筋・大胸筋ストレッチ
日常生活での工夫
・バッグは両肩で背負う(リュック推奨)
・スマホを見るときは目の高さに合わせる
・就寝時は左右バランスよく体勢を変える
整体や専門医に相談
進行が疑われる場合や痛みが強い場合は、整形外科での診断や整体・理学療法士によるケアが必要です。
まとめ
側弯は「姿勢の乱れ」「筋肉のアンバランス」「生活習慣」などが原因で起こることが多いです。
日常生活での姿勢改善やストレッチ、筋トレを取り入れることで予防や改善が期待できます。重度の場合は必ず専門医に相談し、早めに適切な対応をすることが大切です。
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