デスクワークをしていると「腰が重だるい」「肩がこる」「首が痛い」といった不調を感じる人は多いのではないでしょうか。
その原因の一つが「座ると骨盤が潰れてしまう(骨盤後傾)」ことです。

骨盤は上半身と下半身をつなぐ大切な土台ですが、長時間同じ姿勢で座っていると重力や体重のかかり方によって骨盤に強い負担がかかります。
その結果、骨盤が徐々に広がったり後ろに傾いたりして、正しい姿勢を保つことが難しくなります。
骨盤が潰れると背骨のカーブが崩れ、腰痛や肩こり、首こりの原因になるだけでなく、目の疲れや自律神経の乱れにもつながることがあります。
つまり、骨盤の歪みは体全体の不調に直結しています。
本記事では
・なぜ座ると骨盤が潰れるのか
・どんな不調を引き起こすのか
・改善するためにできる習慣は何か
を、分かりやすく解説していきます。
座ると骨盤が潰れる(骨盤後傾)理由とは?

骨盤にかかる圧力と姿勢の関係
椅子に座ると体重のほとんどが骨盤に集中します。正しい姿勢を保てていれば問題は少ないのですが、多くの人は猫背や前かがみの姿勢になりやすく、その分骨盤の一部に強い圧力がかかります。
特にお尻の下にある「坐骨」が圧迫されると、骨盤全体が開いたり後傾したりして「潰れている」ような状態になります。
長時間座り続けることで起こる体の変化
約1時間以上同じ姿勢で座り続けると、骨盤まわりの筋肉が固まりやすくなります。
骨盤を支える力が弱まり、重力に負けて潰れるように広がってしまいます。さらに、血流も滞りやすくなるため、疲労やコリを感じやすくなります。
骨盤が歪むことで引き起こされる不調
骨盤が正しい位置からずれると、背骨が曲がり、頭や首の位置も崩れます。
その結果、腰痛や肩こり、首こりが起こりやすくなり、さらに血行不良によって目の疲れや集中力低下にもつながります。
骨盤が潰れると起こる不調
腰痛や肩こりの原因に

骨盤が潰れると腰の筋肉に余計な負担がかかり、慢性的な腰痛の原因になります。また、姿勢が崩れることで肩が前に出やすくなり、肩こりも悪化します。
首こり・目の疲れ

骨盤の歪みは背骨を通じて首の位置にも影響します。
頭が前に出た姿勢になると首の筋肉が緊張し、首こりや眼精疲労が起こりやすくなります。長時間のデスクワークで目が疲れる人は、骨盤の影響も見直す必要があります。
自律神経の乱れに影響
骨盤が傾くと呼吸が浅くなり、自律神経が乱れやすくなります。
その結果、疲れが取れにくい、眠りが浅いなどの不調につながることもあります。
骨盤を守る座り方と改善方法
正しい椅子の選び方と座り方

椅子は骨盤がしっかり立つような硬めの座面を選ぶことが大切です。
座るときは深く腰掛け、背もたれに軽く背中を預けると骨盤が安定します。
仕事中にできる簡単なストレッチ
1~2時間になるべく1回は立ち上がり、腰や太ももを軽く伸ばすストレッチを取り入れましょう。椅子に座ったまま膝を抱えて腰を伸ばすストレッチも効果的です。
骨盤サポートグッズの活用法

クッションや骨盤サポートチェアを使うことで、自然と正しい姿勢を保ちやすくなります。特に長時間座る人にはおすすめです。
まとめ
座ると骨盤が潰れてしまうのは、長時間のデスクワークや悪い姿勢による骨盤への圧力が原因です。その結果、腰痛・肩こり・首こり・目の疲れなど、全身に不調が広がります。
しかし、正しい椅子の選び方や座り方を意識し、こまめにストレッチを取り入れることで、骨盤への負担を大きく減らすことができます。
日常生活の小さな工夫が、腰や肩の不調を防ぐ大きな一歩になります。