夜中、突然ふくらはぎが「ピキッ!」と攣って目が覚めたことはありませんか?
寝ているときの足のつり(こむら返り)は、多くの人が経験する不快な症状のひとつです。
実は足が攣るのは単なる筋肉の痙攣ではなく、水分・ミネラルバランス、筋肉の疲労、血行、ホルモンの乱れなど、複数の要因が関係しています。
本記事では、「寝ているときに足が攣る理由」と「今日からできる対策」を解説します。
夜中の痛みから解放され、ぐっすり眠れるようにしましょう。
寝ているときに足が攣る主な原因

水分不足と電解質バランスの乱れ
寝ている間にも、汗や呼吸を通して約500mlの水分が体から失われています。
このとき、ナトリウム・マグネシウム・カルシウム・カリウムなどのミネラル(電解質)も一緒に減ってしまい、筋肉がうまく伸び縮みできなくなることで攣りやすくなります。
特に、
• 暑い季節で寝汗をかく
• 冷房で体が冷えて血行が悪い
• 水だけ飲んでミネラルを補っていない
といった状態は要注意です。
スポーツドリンクや経口補水液を活用して、水分とミネラルをバランスよく補うようにしましょう。
筋疲労・老廃物の蓄積
日中に立ち仕事や長時間の歩行、激しい運動を行うと、筋肉に疲労物質(乳酸など)がたまり、神経と筋肉の連携が乱れます。
そのまま寝てしまうと、疲労が残った筋肉が誤って過剰収縮し、夜中に攣ってしまうことがあります。
特に、
• 運動後にストレッチをしていない
• 長時間の立ちっぱなしや座りっぱなし
• デスクワークで足をあまり動かさない
という生活をしている方は、ふくらはぎの血流を良くする習慣を取り入れましょう。
ホルモンの乱れ・筋力低下
特に40代以降の女性に多いのが、ホルモンバランスの乱れや筋力低下による足の攣りです。
女性ホルモンの減少は筋肉や血流、ミネラル代謝にも影響を及ぼし、筋肉が過敏に反応しやすくなります。
加齢とともに筋肉量が減ると、筋肉をコントロールする力も弱まるため、就寝中に足が攣りやすくなるのです。
軽いストレッチやウォーキングなどで下半身の筋力を維持することが、長期的な予防につながります。
寝る前にできる!足の攣りを防ぐ対策
寝る前・日中の水分&ミネラル補給

寝る前にコップ1杯の水を飲むだけでも、脱水予防になります。
ただし、水だけではミネラルが不足するため、日中にナッツ・海藻・バナナなどのミネラルを多く含む食材を意識的に摂るのがポイントです。
また、運動後や暑い日は、ミネラル入りの飲み物(スポーツドリンクや経口補水液)を活用すると効果的です。
寝る前ストレッチ・マッサージで筋肉をほぐす

寝る前に軽くふくらはぎのストレッチをするだけでも、攣りの予防になります。
お風呂上がりなど、体が温まっているときがベストです。
簡単なストレッチ方法:
1. 壁に手をついて立ち、片足を後ろに引く
2. 後ろ足のかかとを床につけたまま、ふくらはぎをじんわり伸ばす
3. 20〜30秒ほどキープする
また、ふくらはぎを手で優しく揉んだり、足首を前後に動かすストレッチもおすすめです。
冷え対策で血流を改善する
筋肉が冷えると血流が悪くなり、攣りやすくなります。
特に夏場の冷房や冬の冷えすぎには注意が必要です。
おすすめの冷え対策
• 締め付けのない靴下・レッグウォーマーを着用
• 寝る前に足湯で温める
• 室温を20〜24℃程度に保つ
寝具も大切です。硬すぎるマットレスは筋肉を緊張させることがあるため、柔らかさを調整してみましょう。
足が攣ったときの応急処置
攣った筋肉をゆっくり伸ばす
攣った瞬間は焦ってしまいますが、無理に動かすと筋肉を傷める恐れがあります。
落ち着いてゆっくり伸ばすのがポイントです。
ふくらはぎが攣ったときの伸ばし方
1. 膝を伸ばして座り、つま先を手で体の方にゆっくり引く
2. 痛みが和らいできたら、少しずつ角度を深める
3. 深呼吸をしながら、力を抜いて行う
マッサージ・温めで血流を促す
攣りが落ち着いたら、ふくらはぎを軽くマッサージして血流を促します。
タオルをぬるま湯で温めて当てたり、温湿布を貼るのも効果的です。
ポイント
• 強く押しすぎない
• 温めてリラックスさせる
• 翌日は軽いストレッチで再発予防
頻繁に起こる場合は医師に相談を
頻繁に足が攣る場合は、体の不調や病気が関係している可能性もあります。
糖尿病、腎臓病、動脈硬化、椎間板ヘルニアなどが原因で起こることもあるため、早めの受診がおすすめです。
まとめ
寝ているときに足が攣る原因は
• 水分やミネラル不足
• 筋肉の疲労
• ホルモンや血流の乱れ
など、さまざまです。
対策のポイントは3つ。
1. 寝る前に水分とミネラルを補う
2. ストレッチやマッサージで筋肉をほぐす
3. 冷えを防ぎ、血流を保つ
これらを意識するだけで、夜中の「ピキッ!」から解放され、快適な睡眠が手に入るはずです。
もし頻繁に足が攣る場合は、体のサインとして早めに専門医へ相談しましょう。

